三木谷浩史

 起業家には、どこかしら達観しているところがあると思います。私も普通のサラリーマンから起業し、周囲がだめだと思うことを次々にやってきました。失敗を恐れません。なぜ恐れないかというと「失敗しても大したことがない」と思えるようになったからです。阪神大震災の翌日、(地元の神戸に)帰ったんですよ。今まであった街が焼け野原になり、公民館に行くと500体くらい遺体が並んでいて、言い方は悪いかもしれませんが、成功しようが失敗しようが、大きな宇宙の歴史で考えると、あまり大したことではないんだと思いました。ある意味、人生は自己満足なのだと思います。その中で自己実現ができればいいんだと。そして私は、単純に自分の夢をかなえるというより、日本を変革するような器の会社を作ることを、自己実現の目標に掲げました。