韓国の戦争リスクについてもう少し考えたほうがいい

戦争は不況と密接なつながりがある。それは不況時には、国民感情的にも景気対策的にも戦争が有効な手段であるからだ。
韓国は今、外貨の流出がとまらず大手銀行の破綻も囁かれている。日本と同じく加工貿易モデルを採用している韓国は、部品を輸入することが出来なければ輸出産業が成り立たない。そうなれば大幅なリストラが必要となる。
景気が悪化して大量の失業者が出ると、公共事業をやるというのがある種の定石となっているが、購買力を失った通貨でそれをやればインフレを加速させることになる。韓国は現時点でもかなりのインフレ問題を抱えている。リスクが高すぎてとてもじゃないができない。
多数の失業者が出て政府は公共事業が出来ないとすれば、政権と国体を維持するためには戦争となるのが、歴史上の通例だ。仮想敵国は北朝鮮ということになろうが、偶然が重なって確かに条件がそろい始めた。
景気悪化以外の条件を列挙してみたい。

その1

韓国の李明博(イミョンバク)大統領は、現代財閥の出身であることが知られている。現代財閥といえば、現代峨山という対北朝鮮事業(主に観光)を行うグループ企業を傘下にもつ。北朝鮮が崩壊したのちに主張できる権益が多いのではないか。
南北統一が達成されれば、漢川以北の土地が爆発的に値上がりする。
また、現代財閥は世界的な造船会社や、自動車会社、運輸会社、建設会社をもち、単純に軍需による利益が大きく見込める。

その2

金正日は8月以降、重病に伏しているとの観測がでている。金正日が逝去した場合、後継者は誰になるのかという話になる。いくつかの派閥が後継者を主張した場合、そのうち韓国融和に積極的なグループがあれば、韓国はその一派を擁立するという名目が出来る。
軍属がクーデターを起こした場合も、治安維持名目が出来る。

その3

北朝鮮には韓国と違い資源が多くある。特に炭鉱は韓国にとって安全保障上きわめて重要である。
北朝鮮の資源と韓国の技術力の相乗効果は高い。